長澤修司税理士事務所

長澤修司税理士事務所

0238-49-7399
0238-49-7399
受付時間 09:00~17:00
  • メールでのお問い合わせ
  • ブログ

新着情報

空き家に係る固定資産税

みなさんこんにちは

 

6月に入り、やっと私たち税理士事務所の繁忙期が終わりホッとしております

 

税理士事務所は年末の12月から翌年5月までと、それ以外の時期と仕事量が倍近く違います

 

6月に入ると『仕事に追われない!』なんて思える瞬間でもあります
しかし、そんな時期はあっという間に過ぎるものでありまして、気が付くとまた12月になっていたり…
まーそれにしても、少し時間に余裕があるのは間違いないので、自分を見つめなおしたり、体を休めたりしていきたいと思います

 


 

さて、今回は空き家に係る固定資産税のお話しをしたいと思います。
ここ最近空き家を多く見かけます。

 

それはここ米沢に限ったことではなく、全国的に問題となっております。

 

この問題の根本には固定資産税との関係がありました。

 

なぜなら、ほんの数年前では空き家を壊さずにいたほうが、固定資産税が安く計算されていたためです。
固定資産税の計算では、土地の上に建物がある場合には、最大で固定資産税が1/6となる特例があります。

 

そのため、無理に建物を壊さないほうが、固定資産税が安くなるという現象が起きていました。

 

 

その問題を解消すべく平成27年5月に『空家対策特別措置法』が施行されました。
もう施行されて2年が経ちますが、私も詳しく調べたことがなかったので、ここでおさらいしたいと思います。

 

 

空き家を持つ人の全員に6倍の固定資産税がかかるわけではない

「空家対策特別措置法」の施行によって、自治体が特定の状態であると判断した「特定空き家」に対して、固定資産税の「住宅用地の特例」という優遇処置が適用されなくなることが決定されました。

 

 

この「住宅用地の特例」という優遇処置がなくなることで、これまでは住宅の用地、つまりは土地に対して最大6分の1に軽減されていた固定資産税が元の税率(全国一律1.4%。ただし自治体によって変わる場合もあります)に戻り、今までの6倍の額になるわけです。
以下の表で固定資産税の税率を見てみましょう。

 

この表からも分かるように、土地に住居が建っている場合、更地に比べてかかる固定資産税は軽減されています。

 

特に1戸につき200㎡以内の空き家の場合、課税標準額の6分の1という優遇措置が取られています。

 

ちなみに建物(住宅自体)にも固定資産税はかかります。この場合は「課税標準額 × 1.4%」がそのまま適用されます。

 

当てはまれば固定資産税6倍!「特定空き家」とは

 

国土交通省がサイトに掲載している「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」のうちの「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針」によると、以下の4項目のうち1つでも当てはまる場合、「特定空き家」に指定されるとあります。

 

 

以上の状態が「特定空き家」に当たる建物の状態です。

 

では、もし自治体より「特定空き家」の調査確認が入ることになった場合はどうなるのでしょう。

 

 

「特定空き家」に指定されたら即応じよう

 

「特定空き家」に指定されたら、まずは自治体による立入調査が入り、助言、指導が行われます。

 

それにより改善が認められば「特定空き家」指定から解除されます。

 

ただし、改善が認められずに勧告を受けてしまうと、即刻「住宅用地の特例」から適応外になり、つまりは固定資産税が6倍になります。

 

もし、立入調査を拒否した場合や、その後の市町村長の勧告を無視してしまうと、それぞれ20万円以下、50万円以下の罰金を受けることになります。

 

さらに、期限内に完了の見込みがない場合などは「行政代執行」として、強制的に解体撤去、そしてその費用は所有者負担となります。

 

費用が負担できない場合は財産の差し押さえも行われることとなります。

 

たとえ色々と面倒や心配があろうとも特定空き家に指定された場合は、速やかに応じるようにすることが大事です。

 

今は問題なくても、放置して時間が経てば建物も老朽化し「特定空き家」に当てはまる状態になる可能性が高くなります。

 

固定資産税6倍も待ったなしです。

 

 

建替えや売却、または活用など、対策はなるべく早いほうが良いですが、その前に確認しておきたいのが、自治体によっては解体(除却)費用の補助金などが出る場合があることです。

 

 

助成の内容、条件は各自治体によって異なるため、自治体ホームページでの検索や実際に自治体の窓口にご相談されることをおすすめします。

 

 

  まとめ  

 

空き家をを持っているだけで固定資産税が6倍になるわけではありませんが、対策せずに放置していれば、いずれかは「特定空き家」に認定され、固定資産税6分の1(若しくは3分の1)の優遇措置から外されます。

 

同じ対策するなら助成金や税金の減免等を上手に使って、得のある空き家の活用を考えてみてはいかがでしょうか。

 

これに関連して空家となる住居等を相続した場合に、相続税や譲渡所得の金額が低くなる特例があります。こちらについては今後お話ししていきたいと思います。

 

 

それではまた!

 

 

 

 

 

 

 

4 / 41234
Copyright © 長澤修司税理士事務所 All Rights Reserved.

0238-49-7399