長澤修司税理士事務所

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自分自身への説得

みなさんこんにちは。

みなさんはお盆はどのように過ごしましたか?

 

 

今回は、私が愛読している松下幸之助 著 『人を活かす経営』をご紹介したいと思います。

私の中では、この本が一番自分に合っており、購入してから10年ほど経ちますが、今でも何かあれば読み返しています。

経営塾としていままで自分の考えなどをお話ししてきましたが、その根幹となっている部分がこの本からきているものが多いです。

その中でも今回は、 『自分自身への説得~「運が強い」と信じさせる~』をお話ししたいと思います。


 


説得というのは、他人に対するものばかりとは限らない。自分自身に対して説得することが必要な場合もある。自分の心を励まして、勇気をふるいおこさなければならない場合もあろうし、また自分の心をおさえて、辛抱しなければならない場合もあろう。いろいろな場合があろうと思う。そうした際には、自分自身への説得が必要になってくるわけである自分自身であれこれ考え、自問自答を繰り返し、そうして自分で納得できる考え方、自分なりに割り切れる考え方、適切な考え方というものをさがし出し、それでよしとする。


私がこれまで自分自身への説得をいろいろしてきた中で、今でも大切ではないかと思うことの一つは、自分は運が強いと自分に言い聞かせることである。本当は強いか弱いかわからない。しかし、それを強いと考える。自分自身を説得して、強いと信じさせるのである。そういうことが、私は非常に大事ではないかと思う。私自身相信じてきたのである。

 客観的に見た場合、私のこれまでの歩みのすべての面において私は運が強かったとはいえないと思う。というのは、たとえば、私は家庭の事情で、小学校すら満足にいっていない。途中で退学して丁稚奉公に出た。丁稚奉公では、朝早くから夜遅くまで、雑巾がけや子守や、店の仕事の手伝いに追い回された。同じ年頃の子供が学校へ通っている間、私はそういう生活をつづけたのである。

 そういう姿は、これは恵まれていたとはいえない。運が強い姿だとはいえないと思う。むしろ、運に恵まれていない姿であったともいえるわけである。

 けれども、私自身は、自分の運というものについて、自分の運は強いというように考えてきた。それはどうしてかというと、そのきっかけがあったのである。

(中略)

 事故だけではない。病気もある。大阪電灯につとめていた二十歳のとき、結核の初期だという肺尖カタルにかかった。当時、結核にかかった人は10人のうち8人までが助からなかった。だから、結核にかかったということは、まず助からないということに等しい。私の2人の兄も、ともに肺の病気ですでにこの世を去っていた。だから私は、死の宣告を受けたような気持ちであった。

 ところが、当時の私の境遇は、病気にかかったからといって療養していられるような状況ではなかった。それで、やむなく、死ぬなら死ねというくらいの気持ちで仕事をつづけた。休み休み仕事をつづけた。そうしているうちに、不思議と病気はそれ以上悪くならず、何とか生き続けることができた。これも運が強いと言えば強い。死んで当然というような姿であったが、死ななかった。死ぬはずのところが死なない。これは、自分は運が強いぞ、ということを私は考えたのである。

 これは、逆の見方をもできるわけである。(中略)病気にかかったのも運が悪い。自分はそういうように運が悪いのだ。このように逆の見方もできる。世間には、こういう見方をする姿も少なくないのではあるまいか。

 しかし、私は、そういう見方はとらなかった。むしろ運が強いのだ、自分は死ぬような場合でも死なないほどの強い運をもっているのだ。というように考えた。これは自分自身への説得である。だから小さいころの丁稚奉公にしても、そのなかでいろいろと実世間のこと、商売のことを学ぶことが出来た。それが、自分で独立して商売を始めてからもずいぶん役に立った。こういう見方をすれば、運が強かったともいえよう。そして、私はそのように信じたわけである。そう信じることができれば、心の中に非常に強い支えができてくる。

 仕事の上でも何でも、何か困難な問題に直面しても、自分は運が強いのだから、これは何とか乗り切れるだろう、さらに良い状態を生み出すことができるだろう、というような信念というか、自信というか、強い考え方が生まれてきたのである。そして、そうしたものがあったおかげで、様々な困難にも心乱すこともなく、勇気がくじけることもなく、何とか今日まで歩んでこられたわけである。

>~松下幸之助 著 『人を活かす経営』より抜粋~

 


 

私は、この部分を読んで、すごく腑に落ちるというか、自分の中で確信したことがあります。

それは、物事をネガティブにとらえればマイナスに作用し、ポジティブにとらえればプラスに作用するのだということです。

それは、実際に起きた事情からマイナス・プラスを判断するのではなく、その事情を自分の中に取り込んだ際に、自分がどう思うかで、同じ事情でもマイナスにもプラスにも作業するということです。

 

私も、いままで数々の失敗や、正直自分ではどうすることもできないような出来事に遭遇されたこともあります。だけど、その事情で、私は死んでいません。(笑)

 

窮地に立たされることはあっても、こうして生きています。

 

仕事もできています。

 

それだけで私は運がつよいというか、幸せと感じています。

 

上を見ればきりがありません。

 

自分よりも素晴らしい人生や境遇を経験している人もたくさんいると思います。

 

だけど、それを比べるのではなく、自分を説得というか、自分の幸せは他人と比較するのではなく、自分自身で決めることと思うようにしています。

 

そうすれば、ほとんどのことは、心を落ち着かせて物事に向かうことができます。

 

なかなかうまく行かないことがあったり、他人と比べて落ち込んでいることがあった時にはぜひ思い出していただければと思います。

 

それではまた。                             

 

 

 

 

 

 

 

 

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